【冷え】その対策(食事・睡眠・ストレス)

《第3回》【冷え】その対策(食事・睡眠・ストレス等)
身体を冷やす食べ物に関しては、第1回で触れましたように関連の本を読んで下さい。どうしても詳しいことを知りたいのでしたら、どうぞ投稿サイトでお知らせ下さい。

では、身体を温める食べ物は何なのか?クライアントにアドバイスするときに私は、身体を冷やす食べ物は伝えても温める食べ物には触れないんです。というのも、その食べ物がどんなに身体に良くても、実は別の問題があるんです。食べ過ぎです。過食はダメ。

にがい経験をしました。身体を温める食べ物を教えた後のことです。その人は、いいことを聞いたと安心したのか、温める食べ物をどっさり食べたのでした。しばらくして会ったときに、期待したほどの改善が見られないので不思議だなあと思ったんです。その人とよく話してみて分かったのが、食べ過ぎという事実でした。

過食は身体に悪いというよりも、人生に悪いです。もったいないんです。 口から入った食べ物は、食道、胃、十二指腸で消化され腸に到着します。ここでも消化されますが、大小の腸の役目は吸収です。食物はやがては血となり肉となり骨となり、またはエネルギーとなるのは良く知られています。では、やがての前の状態、つまりまだ腸の中にあって血でも肉でも骨でもエネルギーでもない物体とは何なのでしょう?

さっき口に入れたときのジャガイモも、腸まで来ると形も色もずいぶん違っている。ニンジンも春菊もコンニャクも豚肉も形状をとどめていない。どれもこれもドロドロ。この、吸収前の物質を「食物性モネラ」といいます。食中毒で悪名高いサルモネラ菌(腸内菌の一属)の名称も、腸という場所が由来かもしれませんね。

ところで、私たちが思考するときは脳を使うと一般的にはいわれています。左脳や右脳の特徴もかなり詳しく解ってきました。でも、あくまで私の意見なんですが少し違うと思います。思考のうち、考えるのは脳で、思うのは腸だというのが私の見解なんです。思考中の脳は神経ペプチドが活躍しているという報告がありますが、そのときの脳には50%の神経ペプチドしかないんです。じゃあ、あと半分の神経ペプチドはどうしているかというと、なんと腸にあったんです。

腹、肚、ガッツ(腸)。ハラを決める、ハラをくくる、ハラが据わる、ハラが立つ、ハラを割って話す、太っ腹、腹黒い、ハラを読む。ガッツ(根性)がある。このように、人生にかかわる場面に登場するのは、ハラたちです。神経ペプチドを使ったハラの『思う』という仕事と、飲食物の消化吸収という仕事をうまく配分できるのは「腹八分」しかありません。消化吸収の仕事量を増やしてしまう「過食」は腹に残業を強いるので、大事な睡眠まで浅くしてしまうのです。

人生を思うとき、消化吸収で疲労したハラでは、深く思うことはなかなか困難になってきます。そうなると、睡眠不足の脳で「考える」だけの作業に落ち入ります。ただでさえ「思う」ことが不得手の脳は、「想う」ことをやり始めます。「想定」です。何事もなければいいんですが、事の連なりがこの世ですから「思わぬ」事が起きるものです。その時その人は「思わず」こう言います。「想定外の事でした」

それを聞かされる方もストレスになり、言わされる方もストレスでしょう。ストレスは身も心も冷やします。脳は手っ取り早く温まろうと「考え」て、食べようよ!と心と身体に伝えます。ここで食べ過ぎると、悪循環の始まりです。【冷え】の対策として、食事・睡眠・ストレスを語りました。

最後に私から皆さんに提案をします。「思い」ましょう。思=田+心。田の4つのマス目を、右心房・右心室、左心房・左心室と思ってみたり、大小の右脳・左脳と思ってみませんか⁉️