人物連鎖 ③

タイトルの人物連鎖とは何なのか。それは、食物連鎖から取った私の造語です。
私たちは何のこだわりもなく、罪を犯した人のことを加害者と呼びます。当たり前でしょう、そこに被害者がいるのですから。ただ、この『当たり前』ということにはかなりの注意が必要です。『当たり前』には真実を見落としてしまうことが、実は意外に多いのです。
まだ、害を加えていない人は、加害者ではない。
まだ、害を被っていない人は、被害者ではない。
これも『当たり前』のことです。当然です。常識です。普通です。なぜなら、目に見える出来事がまだ起きていないからです。

では、目に見えないものは出来事ではないのか?
じっくりとそのことを精査してみると、次のことがわかります。
加害者の心の中ではドラマが起きている。他人には見えない、本人だけの出来事が起きている。
そこへ焦点をあてると、さらにわかることがあります。
加害者の最初の被害者は、なんと加害者本人だったという事実です。
それは、いつのこと?そして、そこはどんな場所だったのでしょう。
そこにたどり着くためには、どうしても食物連鎖というメカニズムを観察する必要があります。

食物連鎖という言葉は英語でもfood chainといって、大きく四つほどの連鎖があるようです。ここでは代表的な捕食連鎖の中から、海洋生物を例にとります。→印は、食べられるという意味を表します。⇒印は、ヒトを含むイルカ•クジラ等の哺乳類や鳥類にも食べられることを意味します。
◆微生物→プランクトン→小魚⇒中型魚⇒大型魚⇒
この、食べる食べられるの関係は太古の昔から続いています。そうやって地球上の生物は生命を維持してきました。まるでそれは、命の一本の道のようにも見えます。
考えてみれば不思議な光景です。だからでしょう、この連鎖を見る立場によって宗教、学問が生まれる原因になったのは。これも、連鎖の一つと言えば言えるのですが本題へもどります。
汚染です。この捕食連鎖に何事もなければよかったのですが、石油流出や汚水、放射能で海洋汚染が発生してしまったら、果たして連鎖はどんな事態を迎えるのでしょう?
~続く~

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